ふるば村自然農園便り

始めまして!ふるば村自然農園の渡辺啓道と申します。
私事になりますが、もう22年ほど前になるでしょうか。名古屋で中部リサイクル運動市民の会という市民団体で、資源回収の仕事をしていました。環境問題に関心を持っていた私は、平日は資源回収を生業として、土・日と有機農業で自給用の野菜を作ることを、漠然と考えていました。当時、設楽に農業大学を作ろうという事でYさんという方が、愛知県設楽町に校舎を建てていました。農学校の寮(といってもぼろぼろの民家でしたが。)に一室を借りて、土・日は畑を耕し、平日は当時豊明市にあった、資源リサイクルセンターに通ったのです。くずやと有機農業。大げさかもしれませんが、自分の今の日本での仕事はそれしかないと考えていたのです。大量生産、大量消費された商品が、地球の資源をむさぼり、廃棄し、その果てに来る荒廃とした環境破壊。その流れを止めることは出来ないかもしれないが、空き缶を一つずつ拾うことで、罪滅ぼしが出来たらと考えていました。
あれから22年。月日は流れ、今私は、長野県上水内郡信州新町という山間の町で、有機農業を生業としようとしています。そしてこの野菜セットは、私にとっては、やはり特別な意味のあるものです。長野に農業をやろうと移住し、はや10年。試行錯誤を繰り返しながら、いろいろな人と出会いながら、ようやくここまで来る事ができました。ひょっとしたら遠い回り道をしてきたのかもしれません。それでも軌道を変えることなく、目標を求める事が出来ていることには、ささやかながら自負の念を抱いております。こんな事しかできていないくせに。と、誰かに叱られそうですが、まだ私の有機農業に対する試みは、まさに序の口です。でも気負うことなく、やれる事を一つ一つ積み重ねていくことにしようと考えています。
前置きが長くなりました。私は、長野に来て少しずつ、自給用の野菜を今までに作ってきました。今年はこうして本格的に野菜を出荷することになりました。
栽培技術的には素人に毛の生えたものかもしれません。でも今年作っている野菜はいつもと少し違うのが分かります。自分に気合が入っているせいか、野菜たちもそれに答えようとしているのがわかるのです。この少雨の中、野菜たちはすくすく成長してくれています。ほうれん草も、チンゲンサイも、大根もサニーレタスも、今まで自分が作ったものとは比べられないほど、立派に成育してくれています。普段は虫にやられてしまう、かぶも、今年は虫の害にもめげず畑の中で出荷を待っててくれるようです。もちろん全部が全部上手く行っているわけではありませんが。早植えしてしまったモロッコインゲンが遅霜にあって全滅したり、新しく借りた畑に植えた葉物類が虫で全滅したりとか、失敗はたくさんあるのですが、私がよく様子を見に行っている畑の野菜たちは、大健闘です。野菜は人の足音を聞きながら成長するという言葉がありますが、分かるような気がします。

それでは今までに畑に植えた野菜の品目をご紹介しておきます。
下市場の畑(1反2畝)
ほうれん草・ネギ・ズッキーニ・インゲン・ブロッコリー・カリフラワー・サニーレタス・伏見甘長ピーマン・はつか大根・ほうれん草・小松菜・チンゲンサイ・水菜・重宝菜・コカブ・トマト
大原の畑 (1反4畝)
ジャガイモ(男爵・アンデス)白菜・ネギ・大根・キャベツ・サニーレタス・ブロッコリー・にんじん・牛蒡・とうもろこし・里芋・カボチャ・長いも・落花生・インゲン・ミョウガ・
村続の畑 (6畝)
トマト・ミニトマト・ピーマン・ナス・オクラ・しし唐・カラーピーマン・キュウリ
水内の畑 (6畝)
エンドウ・ニンニク・タマネギ
穂刈の畑 (3畝)
にんじん・イチゴ
鹿道の畑 (6畝)
モロッコインゲン・ナス・トマト
日原西の畑 (6畝)
エンドウ・枝豆

6月の前半までに、大岡の畑などまだ空いている農地に、豆類を10種類(大豆・小豆・花豆・くらかけ豆・など)モロヘイヤ・セルリー・水ナス・キュウリ・それからたかきびなどの雑穀も植えつける予定です。現在植え付けと、夏野菜の支柱たてそして草取りに大忙しの毎日です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です