有機農業への道 5

信州新町に住み、家庭教師をやりながら農作業を続けていました。そうした中、Tさんという若者に出会いました。あれは今から4年前ぐらいのアースデイの日のことです。家族で長野市の若里公園でアースデイの会場に遊びに出かけました。Kさんという中条村で無農薬栽培に取り組む若い生産者も野菜の苗を販売していました。Kさんの話は前々から耳にしていたので、野菜の苗を購入し、話も少ししました。アースデイにはあの田中知事も来ていて、アースデイに祝辞の弁を述べていました。ちょうどその時その若者のTさんが飛び入りし田中知事と話をしだしたのです。有機農業を県としてバックアップして欲しいというような話だったと思いますが、詳しくは覚えていません。ただ若いのに、度胸があって物怖じしないその威勢の良さに好感を持ちました。実は彼と後に述べる柴本さんという中野市で無農薬栽培に取り組む生産者の二人がこの私が思い切って有機農業への道を一歩踏み出すきっかけを作ってくれたのです。
田中知事が去ってから、私はそのTさんに話しかけました。Tさんは今は市場で働いていて無農薬栽培をしている生産者を探して、市場でもそういう野菜を扱うように今動いているというのです。自分は有機野菜の生産者のエージェントになるんだといっていました。変わったやつだなぁと思いましたが、若い感性を感じて、今後も連絡が取り合えるように名刺交換をしました。Tさんは翌年も長野のアースデイの実行委員として、動き回っていました。彼は環境イベントのプロデューサーとして生計を建てようとそのときはもう市場をやめていました。彼はアースデイの中で野菜サミットという会合を企画していました。そこには先ほど述べた中条村のKさんや、にんじんクラブでもおなじみの藤岡東さんや県の農政部の人など全部で20人ぐらいが集まり自己紹介方々、自分の有機農業への考え方を意見発表しました。そのときの話はよく覚えてはいないのですが、自分が大きく有機農業への道を踏み出す伏線になっていたのです。

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